ポーラスローラー

高性能化できる 多機能な多孔質素材
ポーラスローラーは、ヤマハチケミカルが独自開発した微細な気孔径を持つポリエチレンベースの連続多孔質材です。
高い空隙率を持ち、オイルやインクなどの液体を吸液・保持することができ、塗布性に優れています。また、細かな汚れや油分をからめ取りながら吸着・ふき取るといった機能もあり、低発塵性(リントフリー)・耐薬品性などの優れた特長があります。
表面加工などの独自技術でさらなる高性能化も可能で、お客様の要望に応じたオーダーメイドの加工も可能です。
■ 主な機能
浸透性・吸液性・保液性・塗布性 | オイルやインキなどの液体を浸透・吸液・保液し、塗布機能を有する |
吸着性 | 細かなホコリや汚れ、オイルなどの液体を吸着する |
疎水性 | 水との相互作用が弱く水をはじき、吸水・吸湿しない |
親油性 | 油となじみやすく、吸収しやすい |
低発塵性 | 繊維素材でないため、基材の脱落がない低発塵である |
耐薬品性* | 酸、アルカリに対する耐性が高く、油や有機溶媒にも比較的耐性がある |
柔軟性 | 柔軟性があり、対象物の表面やワークを傷つけることがない |
*耐薬品性 適合表 ⇒ ヤマハチポーラス適合表
■ 技術オプション
お客さまの要求物性や用途に合わせた加工を承ります。
表面加工(1) | 異なる気孔径の2層構造(2) |
* 表面加工のメリット(1)
表面を加工することで、特定の場所だけ空気や液体を通さなくすることができます。加工していない部分は、多孔質材の性質を保ったままになり、空気や液体を通します。例えば、オイル塗布用途において、表面に点の模様(ドットパターン)で加工を施せば、加工していない点の部分からだけオイルが出ます。これにより、オイルの塗布量を細かくコントロールできるようになります。わずかな量だけ塗布しながら、消費量を軽減し、メンテナンス回数を減らすなどの効果を付与することができます。 |
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* 2層構造のメリット(2)
2層構造のポーラスローラーは、「二層になったスポンジ」のようなものです。表面層は、微細な気孔がたくさんあり、内部層は表面層よりも大きな気孔径の気孔で構成されています。2層構造にすることで、単層ローラーと同じように均一に塗れる性能はそのままでたくさんの液体を保持できるようになり、塗布回数アップが実現するため、メンテナンスの回数を減らすことができます。例えば25㎜径のローラーを2層にした場合は、約3倍保液量がアップします(サイズなどにより異なります)。 | ![]() |
■ 用途例 : 産業分野
潤滑油等の塗布ローラー | 防錆機能部品 | 油分等の吸着材、保液材 | インクローラー | 金属板、コインの洗浄材 |
■ 用途例 : 文具分野
ローラースタンプ材 | インク収蔵体 |
■ 関連コラム:
製品の問い合わせ・サンプルのご依頼 |
本製品は、基本的に受注生産となります。お客さまのご要望により、先ずは標準サンプルを評価していただいてから、調整や試作となります。
製品のこと・試作・開発・サンプルのご請求など、なんでもご相談ください。